司書講習への道~After~

司書資格取得後の図書館勤務生活について書きます

非正規図書館員に必要なレジリエンス4つ

こんにちは。

下書きのまま時間が経ってしまったこの原稿を、今頃こっそりあげます。。

 

その前に前回の話の続き。

 

電力会社は再生可能エネルギーメインのところへ変更を済ませました。

 

児童書の環境問題に関するシリーズものは相変わらず読めていませんが、新刊で入って

きた、16歳の環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんについて書いた本や、プラスチッ

クごみについて書いた絵本などは読みました。

化繊の衣服を洗濯するだけで、マイクロプラスチックが流れるというのは知らなかった

ので、最近はあまり化繊の服は買わないようにしています。

 

グレタさんの本で、地球環境があと10年?だかでリミットを迎えるという現実

を知り、まさかそんなに切羽詰まった状況だとは知らなかったという、

大人として恥ずかしい事実を発見したことを、ここに白状しておきます。

なので最近はなるべくラップを使用しないでフタにするとか、冷暖房を使う時は

扇風機で風を回して効率よくするとか、自分の出来ることを心掛けています。

 

さて、そんな中、今日は非正規の公共図書館員に必要なレジリエンスについて

書いてみたいと思います。

なぜ非正規かというと、自治体の公共図書館嘱託(今は会計年度任用職員)司書は、

1年更新で、更新上限が5年などと決まっていることが多く、新たな自治体で新人

から始める機会が多いと思うからです。

 

 

レジリエンスとは。。。コトバンクによると、

 

「復元力、回復力、弾力」などと訳される言葉で、近年は特に「困難な状況にも

かかわらず、しなやかに適応して生き延びる力」という心理学的な意味で使われ

るケースが増えています。

さらにレジリエンスの概念は、個人から企業や行政などの組織・システムにいたる

まで、社会のあらゆるレベルにおいて備えておくべきリスク対応能力・危機管理

能力としても注目を集めています。

出典 『日本の人事部』人事労務用語辞典について 情報

 

とのこと。

私はここ数年、2つの自治体で非正規司書として働いた経験から、

公共図書館で非正規司書として働くにあたり、身に着けておいた方がいい

リスク管理がいくつかあるな、と思ったので、今日はそれを書きます。

 

本題に入ります。

 

気を付けた方がいい事その1は、

 

通路を塞がない」こと。

 

図書館は内部でかなり沢山の本を動かす仕事で、私だけ?かもしれませんが、

気を付けないと、作業中(ブックトラックに本を乗せるとか)に人が通る通路

を塞いでしまうことがよくあります。

これはほぼ100パーセント、むっとされます。

 

「○○さん、すいません、そこ通りたいんですけど。」

と普通に言ってくれる人がいればまだましですが、むっとした声で

「ちょっとそこ塞がないでくれる?」とか言われることもあります。

まあたいていは少々むっとした声で「○○さん、そこ通りたいです。」

とか言われます。

そのたびに「すみません!」と飛びのくのは、結構なストレスです。

 

なので自分が留まろうとしている場所は、人の通路になっていないか、今人が

横に来て通ろうとしていないか、常に周りに気を配っておく必要があります。

そして人が来る気配がしたら、何か言われる前にさっとどいておくことが、

ストレスを避けるための必須事項となります。

 

作業しながら周りに気を配るというのは大変で、作業に集中していると難しい

とは思いますが、たとえ作業スピードは落ちても「通路に気を配る」方を優先

した方が、ストレスが減り、結果仕事を続けるための体力を養うことにもなるの

で、私としてはこちらを優先したほうがよいと言えます。

 

これができると、こちらのストレスがぐんと減ります。 (むこうのストレスも)

 

今どきどこの図書館も大抵そうだと思いますが、ぎりぎりの人数で運営してい

ます。

 

常に時間が足りない中、急いで本を持って移動したり、作業したりしなくてはなら

ないことも多く、そんな時、自覚なく自分のスムーズな移動を妨げる者は、大変

目障りな存在となります。

新人だからまだ動線も把握できていなくてよく解っていないのですが、きょうび、

むしろ新人に配慮できる心に余裕のある人の方が少なく、ベテランであろうと、

たいていはみんな自分のことで精いっぱいです。

図書館で働くなら、まずはそのことを理解しておく必要があります。

 

建物の構造も、業務による動線も把握しきれない新人のうちは大変かと思います

が、これを心掛けるだけでだいぶ初期の心理的負担が軽くなると思うので、図書館

員の必須スキルと言ってよいと思います。

 

さてその2は、

 

 「知っていることを注意されたり、覚えのないミスを疑われた時は、遠慮しないで

 ちゃんと申し開きをする」

  

 

ことです。

 

自治体にもよるかとは思いますが、特に閉鎖的で情報共有があまりなされていない

職場だと、新人は何かと疑いをかけられがちです。

やったこともやってないことも。私の場合はやってないことの方が多かったです。

 

その場合、面倒でも

「この状況でこうだったのでこうしました」

「○○さんにこうすると教わったのでこうしました」

「それは私ではありません」

「この状況でこうすることはもちろん知っています」

などと、状況や自分の認識、やったこと、やっていないこと等を一つ一つ説明して

いくしかありません。

 

そうしないと、誰も自分の身の潔白を証明してはくれないからです。

 

 自分で自分の潔白を証明しないと、最悪他人のミスの濡れ衣を着せられること

にもなりかねません。

申し開きをしてもその場の勢いで無視されたりもしますが、

少なくとも、黙って何も抵抗しないというのだけは、避けなくてはなりません。

 

そうした職場では新人にマウントするような人がいない訳でもないので、そうい

う人に隙を与えないようにする意味もありますし、無駄な注意を避けるためにも、

(注意する方の労力を節約するためにも)とにかく自分の実力はいちいち明らかに

していく必要があります。

 

こういった職場に長くいる人はそれなりに対処の仕方を身に着けているので、仕事

をきちんとしているかどうかはともかく、面倒を回避する術には長けています。

 

例えば要綱がきちんと定まっていない、グレーな案件があったとして、皆がその

場を各自のやり方で切り抜けてばかりいて、肝心の要綱が全く整理されること

なく放置されているようなところだと、こうしたトラップ(と言いたくなるよう

な案件)は数多く存在するので、余計に注意が必要です。

 

同期がいればまだましですが、新人が自分ひとりしかいない場合、最初のうちは

愚痴を言って発散できるような人もいないので、こうした濡れ衣はかなりのスト

レスとなります。

早めに対処しておいた方が得策です。

 

妙な疑いをかけられずに済むようになるためには、一つ一つの仕事を確実に

こなし、長いレファレンス明けで疲れていてもとにかく状況を説明し、面倒

でも自分の認識と対処方法をいちいち説明し、地道に信用を積み上げるしか

ありません。

 

知っていることを注意されそうになったなら、

「わかっています。○○の時は〇〇するのですよね?」

 などと言っていき、「知っていることと知らないこと」「やっていることといな

いこと」をはっきり区別して知らせていくと、余計な説明を省くことができ、

向こうもこちらも気分良く過ごせることが多くなると思います。

 

ちなみにグレー案件はあまりに多いとストレスの元になるので、やる気と

元気があれば、職員に改善を要求していくことが必要だと感じますが、要綱

を改善するのは職員の仕事なので、非正規の場合、自力ですぐになんとか

できる類のことではありません。

 

「自力で対処できないストレスフルなグレー案件が多い」というのは、

少なくとも私にとっては大変なストレスで体力を消耗するものであり、

元々体力仕事も多く消耗しがちだったせいもあり、改善を要求していく

ことまではなかなかできませんでした。

 

そうした職場はそもそも改善を要求しても通らないで放置されている

ことが多いので、このストレスを避けるには、諦めて流すか、職員に言い

つつ辛抱強く待つか、辞めるかしかないような気もします。

ちなみに私は辞めました(^_^)

 

3点目は、

 

 「業務妨害を受けたら、1人で抱え込まず、周りの誰かに相談する

 

業務妨害ですが、そういった問題のある人というのはどこの職場にも1人はいて、

たいていは隠れて悪事を働くものです。また、普段は問題ないのに、たまに魔が

差すのか、急に意地悪な感じになる人もいます。あとは自覚なくやってる人も。

 

図書館で働く悪事とは一体・・?と疑問に思う方のためにもう少し具体的に言うと、

 

「他に誰もいない(気付かない)状況で貸出時10冊ある紙芝居の枚数確認を手伝わず、

全部こちらひとりでやらせる」(紙芝居は貸出前や返却時に枚数確認するのが普通です

が、沢山ある場合は近くにいる人が手伝うのが常識)

 

「他に誰もいない状況で、予約本用意完了の電話を全部一人でかけさせる」(本当は担 

 当グループ全員でやるはずのもの)

 

「他に誰もいない2人だけの担当グループ内プロジェクトで、必要な情報共有をわざと

 しない」

 

などなど。「他に誰もいない」というところがポイントです。

つまり被害者さえ訴えなければ、悪事がばれることはない状況を選んでいる、

ということですね。

そして悲しいことですが、そういうことをされるということは、自分は相手に

「こいつは訴えたりしない」と思われている、平たく言うと、なめられている、

ということになります。

もちろん、言える人はその場で「これ手伝ってください」などと言えばいいだけ

なので、全く問題ありません。

 

もしあれ?と思うようなことがあったら、たぶんそれは勘が当たっています。

 

黙っていれば確実に増長しますが、そういう人はこちらが抵抗してこないと思って

いるから安心してやっているのであって、抵抗すればとたんに身を引きます。

なので少しでも早めに抵抗する構えを見せることが大切です。

 

また、自分で抵抗できなければ上司や同僚などに相談するのも可です。

  

上司に事情を説明して困っていることを伝えれば、直接注意したり、同じシフト

を組まないようにするなど、良識ある上司なら何らかの対策は取ってくれる

はずです。

また同僚に愚痴をこぼすという手もあります。

これは人を選びますが。。。まずは信頼のおける人にそっと言ってみるのが良いと

思います。思い切って職場内の誰かに言ってみると、案外「共通の認識」だったり

もします。 

そうやって、1人で抱え込まず、周りに認識を広めていくことが、再発防止のために

大事です。

 

担当ミーティングや全体ミーティングで言うという方法もあります。

みんなの前で是非を問えば、向こうも逃げ隠れは出来ないので、あっさり非を認め

て謝ってきたりとかします。

 

直接の問題解決になるかどうかはさておき、精神の安定のためには、内部や外部の

相談機関を頼る方法もあります。

産業医心療内科精神科医とか、いのちの電話とか、職業支援センターとか。。

 こういう職場とは関係のないところで一通り吐き出して話を聞いてもらうと、

意外と元気になったりするものです。

 

 

4点め。

 

「普段から周りの人とコミュニケーションをとって、早めに話しやすい場所を

 確保しておく」

  

たいていの職場には1人くらい、どうしても気の合わない人というのがいたり

します。

 

さらに、それは時間の経過とともに変わっていったりもします。

 

しかし、もし耐えがたい苦痛を感じるような出来事があったとしても、

「こないだあの人にこんなことされたんですけど」とそれを打ちあけて話せる

ような人がいれば、こちらのダメージはだいぶ和らぐものです。

 

意外にも「私もやられたことあります」「それみんなやられてますよ」と

いう結論が導かれたりすることもあります。

 

解決には至らなくても、解ってくれる人が一人でもいれば、それだけで、気持

ちは落ち着くものです。

 

また、たとえ誰かと雰囲気が悪くなっても、他に気兼ねなく笑って話せる人が

いれば、自分の居場所は確保されるので、そこまで針のむしろ状態にはなりま

せん。

気兼ねなく話せる人が一人でもいることは、心の安定に一役も二役も買います。

 

一番やらないほうがいいことは、誰とも積極的にコミュニケーションを取らず、

職場内で孤立してしまうことです。これは本当にまずいし、何かあった時、相当

辛いです。

話をしていないと、仕事の勝手がわからなくなるし、ちょっとしたことでも大げさ

に受け取られ、あることないこと上司に報告されたりします。

逆に言うと、周りの人とコミュニケーションさえ取れていれば、何かあったとし

ても、そんな大事にはならずに済みます。

 

マニュアルが整備されていなくて「暗黙の了解」で、仕事やシフトが多く

回っているような場所では、コミュニケーション不足は特に致命的となり

ます。

なんせ周りの人に教えてもらわなければわからないことばかりなのですから。

 

最初の業務の指導者が任命されていれば良いですが、必ずしもそうした面倒見

のよいところばかりではありません。

自力で周りの人に仕事の仕方を教わっていくしかないようなところでは、

同僚と積極的にコミュニケーションをとることは、より重要な生存戦略

なります。

 

なのでなるべく早く、いろんな人とコミュニケーションをとり、「信頼のおける、

話せる人」を作ることが大事です。

 

まとめると、

 

1「道を塞がない」

 

「知っていることを注意されたり、覚えのないミスを疑われた時は、遠慮しないで

 ちゃんと申し開きをする」

 

「業務妨害を受けたら、1人で抱え込まず、周りの誰かに相談する

 

4「普段から周りの人とコミュニケーションをとって、早めに話しやすい場所を

  確保しておく」

  

 

 

以上、私の考える非正規図書館員に必要なレジリエンス4つでした!

  

 

 

 

 

公共図書館で嘱託員として働くときに気を付けたいこと

(2020年2月11日追記)

こんにちは。

相変わらず日中は暑いですね~。

 

先日は小泉進次郎環境相が、国連気候行動サミットでのセクシー発言やら、ステーキ

食べたい発言やらで騒がれていましたね。

恥ずかしながら、今回、あれで肉食(特に牛肉)やら石炭火力発電がCO2問題的に

NGだということを初めて知った私です。

 

児童担当なので、毎週の新刊受け入れ作業で、そういうことが書かれているであろう、

調べ学習用の環境問題などを扱ったシリーズをさんざん受け入れしているのですがね。

いつも興味深いと思いながら、ゆっくり内容を読む暇はあまりないので(他にチェック

しなくてはいけない絵本やお話の本、古典名作が山ほどある)流し見でしたが、やっぱ

りそれじゃいかんなと思いました。今度じっくり見てみようと思います。

 

ずっと気になっていた電力会社の変更もやらなければ。東京電力からはとっくに変え

ましたが、原子力ではなくとも、現在も化石燃料発電の会社ではあるので、もっと

再生可能エネルギーメインで運用しているところに変更する予定です。

 

さてさて。前置きが長くなりましたが。

 

本日の本題は、タイトルどおり、「公共図書館で嘱託員として働くときに気をつけたい

こと」です。

 

まあいわずもがな、例の非正規問題です。

これについてはさんざんいろんなところで書いてきましたが、つい最近、またこれを思

い知らされる出来事があったので、この項目の重要さを改めて再確認、そしてこれから

この職を目指される皆さんにもぜひとも周知しようと思った次第です。

 

結論から言うと、特に嘱託だけでカウンターも配架もすべてをまかなっているよ

うなところでは、

 

自分の納得いく範囲を超えてまで、体力的に無理して働かない

 

ということです。

 

これはどういうことかと言いますと、

図書館の仕事にはカウンター(貸出、返却など)や配架(本を棚に戻す作業)、他館か

ら回ってくる交換便の仕分けと予約資料の棚入れといった、わりと単純作業的な仕事が

数多くありますが、自治体によってはこういった仕事をアルバイトにかなり任せている

ところと、ほぼすべて嘱託(場合によっては職員も)がやるところがあります。

 

私の経験から言うと、アルバイトに任せているところはそんなにきつくはありません。

私自身が最初はこういうバイトをしておりましたが、カウンターは1時間交代と決まっ

ていましたし(それ以上やると疲れるから)、配架も1時間交代。

嘱託は配架がなく、カウンターも少ないため、臨時職員(アルバイト)と嘱託は体力的

にきつそうにしているところは見たことがありませんでした。(職員は少しきつそうだ

った)

 

しかし、その後2つの自治体は、どちらもほぼ嘱託がメインで全てを賄っており、

これがどちらも基本的にきついです。

 

なぜかというと、人手が足りない昨今、自治体はぎりぎりの人数しか雇いません。

 

前にいた自治体では貸出返却はセルフサービスでしたが、交換便などは大量に来ます

し、なにより休館日あけの荷物が、多い時にはブックトラック12台とかあります。

朝の返却係になると、それを2人で館内に1か所2口しかないブックポスト型の返却口に

手裏剣のような速さで次々と入れなくてはなりません。1人6台計算です。開館準備時間

は1時間でしたが、この作業だけでほぼ1時間、開館ぎりぎりまでかかったこともありま

す。「早くしないとお客さん来ちゃう!」というプレッシャーの中、ブックトラックか

ら本を抱え、「お願い、早く入って~!」と祈りつつ返却口にすべりこませる作業。。

精神的にも体力的にもまあ疲れること疲れること。。

他にもいろいろありますが、毎週、休館日明けは朝の開館準備だけでぐったりでした。

 

臨時職員だった時には、時間内にできなかった配架はそのまま残しておいてよい

という決まりで、決して無理してやる必要はありませんでした。なので精神的にも

まだゆとりが持てました。

 

ところが嘱託になった今の自治体、前の自治体では、どちらも配架は基本的に

残さないという方針で、多くてもみんな無理して片付けます。

さらに同じ時間に同じシフトに入っている人との連帯責任になるので、自分だけ

疲れたからサボるというのもしにくい雰囲気。

 

自治体によって仕事の割り振り方はだいぶ違い、前の自治体と今の自治体では

やっている仕事も随分変わりました。

 が、ぎりぎりの人数で回すため、個人が請け負う仕事量が多く、配架もやるの

で力仕事も多くなりがち。というのは共通しています。

 

また、自治体によって任される仕事は違えど、例えばテーマ展示の選書とか、

おはなし会とか、職場体験全体管理とか、もっと裁量のある仕事もしますので、

こういったことを回すのにもかなり神経を使います。

 

それから今の自治体は、近年、職員さんの仕事を嘱託にも割り振るようになったので、 

その仕事の担当が自分1人しかいないということもままあり、これも相当な精神的プレ

ッシャーです。

 

どういうことかと言いますと、例えば新刊受け入れ作業なら、前職場は職員が進捗管理

し、ダンボールから本を出してブックトラックに並べ、その後嘱託に検品、受け入れ、

装備などの細かい仕事を割り振り、実際表に出すのは職員でしたが、嘱託に全部任され

ている今のところでは、1人で箱明けから検品、明細記入、受け入れ、装備、出しまで

やらなければならないといったようなことです。

 

力仕事もしながら頭を使う仕事もするとなると、かなり疲れます。

少なくとも、力仕事でへとへとになった夕方の頭では、たいしたことは

考えられません。(でもシフトによっては与えられる自由時間がそれしかなかった

りする)

 

配架しまくって、あいまに棚の入れ替えで本抱えて階段を何往復もし、さらに書庫

への配架、交換便の荷物運びなども積極的にやった日には、疲労と肩こりと筋肉痛

で動けず、その後の休み4日間をそれらの解消のために費やしました。(お金も)

(連続で4日も休みがあるだけで前よりはずっとましですが)

 

ちなみに前職場はそれだけの肉体疲労や慢性的な肩こりを毎日抱えながらも、

整体院に通うなどこれといった処置もせず無理を続けた結果、体を壊しました。

 

今思うと、整骨院などにはもっと積極的・定期的に通ってメンテナンスするべき

でしたが、ここではそれはおいておきます。

まずは負担そのものを軽減することについて話します。

 

そこで大切なのが、

「自分が身体的・精神的に相当なダメージを受けるまで無理して働かないよう、

 仕事の種類や量を日々自分でうまく調節する」

ということです。

 

基本的に任される仕事は決まっていますから、それはもちろんやらなくては

いけません。

 

しかし、たとえば配架なら、ちょっと疲れたな~と感じたら、ペースをゆるめる、

配架しているふりして館内をさーっと流すとか、一回に持つ量を減らすとか、

重い7類やガイドブックはやめて文庫にするとかいったことで、目立たないように

しかし確実に自分の負担を減らすということです。

 

たとえば交換便なら、座ってレシートを出す係になるとか、立ってあるいは座って

レシートチェックする係になるとか、電話する係になるとかして、箱から本を大量

にブックトラックに載せたり棚に入れる作業を極力避ける。

 

あるいは志願者がやることになっている仕事なら、あえてスルーするといった勇気

も必要です。

 

あとはまあ疲れたらちょっと一息ついて、可能であれば座ってお茶を飲んだり、

チョコひとかけら口に入れてみたり、内容チェックする絵本を見たり、回覧を読ん

だり、PC入力作業に切り替えたり。自分の棚から抜いた書庫行きの配架なら、棚に

戻すのは明日にして今日はロケーション変更と、誰かに探されないように状態変更

だけしておいて本はちょっと置いておいたり。

 

こうしたことで少しずつ省エネし、疲労困憊するまで働くことを避けることが

大切です。

でないと結局体力回復のためにその後何日も費やしたり、働かない人を恨んだり、

職場の体制を嘆いたりとかいった無駄なことに、自分の貴重なエネルギーと時間を

費やすことになるからです。

 

正規職員と違って給料も病休などの制度的な保障も低い嘱託職員は体が資本です。

壊したら自分の生存に関わります。ここで生活費を稼いでいるなら、それだけは

断じて避けねばなりません。

 

しかし、いろんな著名人も指摘していることですが、日本人はとにかく低い給料で

も働きまくります。文句は言ったり言わなかったりしながら、時には身体を壊すま

で。。

その必要はないんじゃないの?と言いたい私です。

 

働きたいなら働いてもいいけど、図書館の仕事はそもそも給料が低いので、

自分が不当に働きすぎて体調を壊しているといったような事態に陥り、不満だるま

にならないようにする必要があります。

こういったストレスは確実に体を蝕みますし、まず自分にとって良くないので。

 

自分が納得できる範囲内で働く、ということです。

これ以上できる、やらねばと思っても、体力的・精神的に無理そう、辛そうなら

ほどほどにしておく。

 

その調整は自分でする。

 

この前、臨時職員の方ともお話ししましたが、図書館でしばらく働き続けたいなら、

これはたいへん重要なことだと思います。

 

基本的な体力に加えて、この調整がうまい人は、長く働いているな~と感じます。

会話しながらさりげなくチェック係になったりとかね。

 

あとは気分転換がうまい人、気持ちの切り替えが早い人も長く働いています。

たとえ仕事が残って気になっていても、その心配を自宅まで持ち帰らない。

自分の努力で対処できるところはさっさとして、あとは気にしない。

 

いやなことがあってもひきずらない。その気分は自分でなんとか対処して、

自宅では映画を観るとか、音楽を聴くとか、趣味の本や漫画を読むとか、

レジャーに出掛けるとかして、積極的に気分転換をする。(これが対処になる人も)

 

これがうまい人ほど、精神的なバランスも取れているし、明るく元気に働いています。

 

ちなみに配架などの仕事が終わらないのは人員ぎりぎりで回している職場が悪いので、

終わらないならみんなで残して職員に人足りてないよアピールし、アルバイトなどの

人員を増やしてもらう。あるいは残しても可にルール変更してもらう。など何らかの対

策を立ててもらうのが最善だと私は思います。

 

けどみんな頑張ってやってしまいがちなのよね。。

 

そうすると上司はその事実を把握できず、状態はいつまでたっても改善されません。

 

体力温存して職場の改善のために動くのは建設的だと思うけど、無理して働きすぎて

疲弊して職場や他人や自分を恨むのは時間の無駄だと私は思います。

 

そもそも公共図書館は市役所なので、そんな簡単に改善などはされません。

何事も動きが遅いのが役所というところです。

指定管理のところは別かもしれませんが。

私の経験から言うと、待遇面でそんな簡単に改善などされないのは、市役所も

指定管理も一緒です。

 

そういうところで働くにおいては、自分を損なったり、病まないように気を付けること

は、超重要事項だと思います。

 

 

前職場の先輩が言った、とても心に響いた言葉があります。

 

「(1日の)最後までもつということが大事」

 

今でもよく思い返しますが、本当にその通りだと思います。

 

自分への戒めを含めて。

 

それでは今日はこのへんで。

 

 

 

 

 

 

現状報告

こんにちは。相変わらず暑いですね~。

 

元ブログの「司書講習への道」が、いまだにけっこう読まれているようで、

中には入ってからのことを知りたいという人もいるかな~?と思ったので

細々と更新。

 

久々更新の一番の理由は、内容訂正があるということです。

 

今まで新しい自治体では選書ができる!とさんざん書いてきましたが、

結論からいうと、思っていたような選書はできませんでした。

 

私の思っていた選書とは、毎週TRC(図書館流通センター)から送られてくる

「新刊全点案内」をめくって、何を買うかイチから決めること、あと新刊会議にも

出ることでしたが、ここでもこれらはやはり職員さんの仕事でした。

 

では私が何を根拠に選書ができる、と言っていたのかですが、この自治体に勤める知人

が以前からできると言っていたので、すっかりそういうことができると思いこんでしま

っていたのです。。

ではこの知人はなぜ選書ができると言っていたのかというと、これを買ってくださいと

職員さんに要望を出すことはできるからのようです。

実はこれは以前いた2つの自治体はどちらもできました。

 

この程度なら選書とは言わないのでは、、と私は思っていたので、ちょっと情報に誤り

があったことになります。申し訳ありません。。

 

現在の職場では、他の自治体では職員さんがやっているような仕事を、かなり丸ごと任

されるので、選書が出来なくても面白さは十分感じられます。

初めての仕事も沢山任せていただいていますし。

 

現在は体調も徐々に回復しつつあり、絶好調というわけにはいきませんが、休みの

多さも手伝って、相変わらずしばらくは続けられるかな~?と思いつつ働いています。

 

ちなみに改善点ですが、まだ言えていません(笑)

そろそろ言ってもいいかな~と思っています。

 

ストレスは、いろいろ慣れたせいか、かなり少なくなりました。

 

指定管理のところと比べると、だいぶ働きやすいです。

 

まあ休みは取れるといっても夏休み4日の有休14日とザ☆日本企業って感じです

が。。。

 

でも夏休み2日(のち3日)、有休10日、土日は両方出勤、連休はめったになしの前職

(指定管理)

と比べると働きやすさは雲泥の差です。土日は交代制だし。毎週連休あるし。

これが直営の力かしら。。(普通だと思うけど)

 

指定管理のところは本当に酷な使われ方をするみたいなので、皆さん応募する際は

くれぐれも気をつけてくださいね。(私のところはなかったけど、7連勤あったりと

かするみたい)(5連勤1日休み5連勤とかのきつい連勤シフトを自分の有休で調節は

あった)(←おかしい)

冗談でなく殺されかねませんので。(そういう話をネットで聞きました)

 

入ってみるまで分からないかもだけど、無理だと思ったら即逃げ出してください。

 

そこでなくてももっといい働き口はあります。

 

すぐ入れないとしても、身体壊して再起不能になるよりはいいと思いますよ?

 

図書館の仕事に限らずそうだけど、仕事ごときで死ぬ必要はないと本当に思います。 

 

確かにやりがいはあって面白いけど、ここに釣られて危ない目に遭う可能性が非常に

高い、危険な業界だと思います。

 

大体お給料からして主婦が前提だものね。。一人暮らしはかなり厳しいですよ。

やってる人はいるけど。

 

若者は年齢制限の30歳までに正規の司書職を受けるとか、副業を考えるとかした方が

いいと思います。

 

指定管理の正規職員もかなり薄給激務みたいなので気を付けてね。

 

という現状でした。

 

それではまた。

 

 

 

図書館に再就職した現状について

こんにちは。今日はまた図書館に再就職したので、現在思うところをつらつらと書いてみたいと思います。

 

実は4月からまた新たな市の図書館の嘱託司書として、再就職しました。

今度は市の直営です。

 

昨年痛めた背骨の状態や、いろいろ崩した健康状態はかなり回復したとはいえ、

まずまずといった感じでしたが、ずっとぷらぷらしている訳にもいかないので、

とりあえず一か所受けてみたところ、まさかの合格となってしまったので、通い始めた

といったところです。

 

正直言うと、それまでまあまあだった背骨の状態や健康状態が、仕事を始めた途端、

また悪化しだしたので、健康状態的にはかなり厳しいかなと感じております。

 

ただ今度の職場は休みが多く、以前はなかった祝日休みや祝日の代休制度などがあり、

そもそも週4と、前よりもかなりゆるい勤務体制なので、休みつつうまくやれば、もし

かしたらいけるのかもしれない、とも感じております。

 

仕事内容には重い段ボールを運んだり、書庫から沢山の本を出し入れしたり、かがんだ

り、変な体勢で力を使ったりといったことが多いようなので、正直不安はあります。

 

しかし選書やおはなし会、小学校の図書館見学やブックトークなど、新たに体験できる

仕事が沢山あるので、楽しみでもあります。

 

問題は体調が続くかどうかです。。

 

入ったばかりだというのにそんなわけで結構休んでしまっており、それも申し訳ないと

いうか、気になるところです。

 

まあ、病院で相談しつつ、いましばらく様子見かなあと思っております。

 

同じ市立図書館でも、ところ変わればシステムもやり方も書棚も変わるわけで、前は出

来ていたことが出来なかったり、やっていなかったことをやっていたり、図書館なら当

然やると思っていたことをやっていなかったり、びっくりすることが沢山あります。

 

いいなと思うところもあれば、これはちょっとどうなのと思うことも沢山あります。

 

しかし私は新人なので、現状あまりそういったことを口に出すことは控えています。

 

入った時上司に何か気づいたことあったら言ってくださいとは言われましたが、いちい

ち言っていたらきりがないほどある(笑)のと、やはり教わる立場でそういうことばか

り言うのもどうかと思うので、言うのを控えています。休んでばっかりでいろいろフォ

ローもしてもらっている身でもありますし。

 

ところがこれが結構なストレスで(笑)

現状これらを自分の中でどう処理するか、というのがいちばんの課題です。

入ったばかりなのに体調を崩してばかりいますが、これらのストレスも原因の一つだと

思うので、本当にこれは早急に解決しないといけない問題です。

 

いまのところはこっそり自分だけのメモに書き留めて発散?しております。

いずれもう少ししたら上司に言っていこうとは思っています。

 

ということで今日は入ってみて気付いたことを、ひとつだけ書きたいと思います。

 

私は以前別の市の図書館で臨時職員を長くやっておりました。

その時の仕事は主にカウンターと配架でした。

カウンターでは貸出、返却、予約資料の受け渡し、予約の用紙預かりのほか、「○○とい

う本どこにありますか」とか「折り紙の本どこですか」とか「日光について書いた本ど

こにありますか」といった、あまり時間をかけずに解決できる簡単なレファレンスも

担当していました。

 

そしてたとえば「この和歌はだれが書いたのか知りたい」とか「この花の名前を知りた

い」といったような、少し時間のかかるレファレンスは嘱託司書の方にお願いしており

ました。臨時職員は主にカウンターをさばくことや配架をすることが仕事だったので、

時間のかかるレファレンスは嘱託司書がやるという分業制になっていたわけです。

 

私は早くそういった専門的なレファレンスをする立場になりたかったので、がんばって

司書の資格を取り、嘱託に応募しました。しかし残念ながら試験には落ち続けており、

まだそこの市の嘱託にはなれていません。

 

その代わり他市の嘱託にはなれましたので、違う市をふたつ経験しました。

そしてわかったことは、嘱託になったからといって、必ずしもレファレンスが出来るわ

けではないということです。

 

そもそも市の方針として、嘱託(司書資格必須)と臨時職員(司書資格はなくてもよ

い)に分けているところと分けていないところがあります。

分けていても、臨時職員は人数がすごく少なくて、業務も配架や返却本の仕分けといっ

た、本当にごくごく一部しか請け負っていないところがあります。

 

分けていないところは嘱託になるのに必ずしも司書資格必須とは限りませんが、どちら

にせよ図書館の業務をほぼ全て嘱託でまかなっているということです。

それはどういうことかというと、貸出、返却、予約本の受け渡しや予約用紙の受付

(時には入力まで)や配架といった、他市では臨時職員が担っているような単純作業

も、すべて嘱託がやるということです。(しかも司書資格必須だったりする)

 

その結果どうなるかというと、せっかくカウンターに司書資格ありの司書がいるのに、

貸出返却予約資料の対応、配架に追われ、肝心のレファレンスがメインカウンターでは

受けられなくなるのです。。(ぎりぎりの人数で回しているので、1人が長く抜けると

カウンターが回らなくなるため、そういう時間のかかりそうな人はレファレンス専用カ

ウンターを案内するように言われます)(そちらには常に1人専用の人員が待機してい

ます)

しかもそこには普通のカウンターのように全員がローテで入れるわけではありません。

専用の係がいるようで、一部の人しか入れません。私には今のところ入る機会は回って

こなさそうです。。

 

これは「司書資格を取って嘱託になったら今度こそがっつりレファレンスができる」と

期待していた私にとってはかなりがっかりする、悲しいできごとでした。。

 

前市もやはりほぼ嘱託で回しておりましたが、貸出・返却・予約資料の受け渡しを自動

(セルフ)で行っていたため、カウンターでは全員ががっつりレファレンスも受けるこ

とができました。(しかも当時は司書資格は必須ではなかった)

しかし現在はカウンターに入りながら、それらに加えて配架も済ませなくてはいけない

ため、カウンターでは常に慌ただしく、ひとつの席にゆっくり座ることは決してかなわ

ず、カード作成すら落ち着いて出来ず、ましてやレファレンスをや、といった感じで

す。(悲)結局臨時職員だった頃とほとんど変わらない仕事(貸出、返却、予約資料の

受け渡し+配架!)を、相変わらずカウンターでは主にやっています。

 

嘱託になったら貸出返却配架予約資料の受け渡しと簡単レファレンスばかりの日々から

抜け出して、がっつりレファレンスを担う生活を夢見ていたのに、それは夢のまた夢み

たいな感じです。市の規模が小さいせいか、もともとの質問自体が少ないというのもあ

って、レファレンスはどうかすると臨時職員だった頃よりもできません。。。

 

質問がこない原因としては、カウンターの人員がほぼ常に立ち働いていて落ち着かず、

あまり正面を向いている人がいない、というのもあると思います。(なのでよく気づか

れないままカウンター前に人が立っていることがあります)(でもここの市の人は温

厚?なのか文句を言う人は誰もいません)

 

カウンター内の慌ただしい空気が利用者の質問しようとする気持ちを遠ざけているなと

感じます。きっと忙しそうだからと遠慮しちゃってる人もいることでしょう。全然そん

なこと思う必要ないのに。

知りたいことを知ることができるのが図書館で、知りたいことをどうやって調べたらい

いかわからない人を手伝うのがレファレンスという、図書館員の大事な仕事のひとつで

す。どんなにくだらない質問かもと思っても、「○○について知りたいんですけど」とカ

ウンターで堂々と質問してくれていいんですよ。「誰々の話が読みたい」でもいいんで

す。

 

本来なら知りたいことがあるけど、どうやって調べたらよいかわからない、という人を

積極的に手伝って調べ方を教えていくのが図書館の重要な仕事のはずです。そこに社会

的意義もあると思っています。

 

でも今私がやっているのは既に情報を得た人が予約した資料を受け渡すことや、予約の

事務処理をすることだけ。

 

 全然情報格差解消に貢献してる感じがしない。。。

 

人手が足りないのはどこも同じですが、ここまでくるといろいろ矛盾や悪循環を感じま

す。 建物自体が古く、動線がかなり限られているのも、仕事のやり方をだいぶ非効率な

感じに制限していると感じます。(でも市はちょこちょこ工事はすれど、図書館自体を

全部建て直す気はないらしい)

 

もちろん選書や図書館見学など、これまでの市では決して担えなかった仕事が担えると

いういい面もあります。しかしその逆も当然あるのだな、ということをひしひしと悟り

ました。

 

当面はそういう新しいことを学ぶために来たのだと割り切って、レファレンスは諦める

しかないのか?⤵と思っております。

 

前市にいたときは全てセルフのため貸出返却のときに挨拶や会話ができないのが不満で

したが、今は逆で、挨拶はできますが貸出返却対応に追われて、ほとんどの人が小さな

レファレンス一つ対応できないのも問題だな、と感じております。

 

実際あるものを探しに来た人にレファレンス窓口を紹介したら帰ってしまわれたた

め。帰ってしまった理由はいろいろ考えられます。そんな仰々しくしたくない、前回

の対応が問題ありだったなど。でも人を変えて何回も受けられれば解決する可能性も上

がりますが、限られた人(現状1人)しか対応できないとなると、その機会が最初から

かなり制限される→諦めるという選択になる可能性も上がる→知りたいことは知れない

まま図書館を去る→図書館役に立たず、なんのための図書館????

 

その仕事で結構いいお給料をもらっておいて言うのもなんですが、「司書の無駄遣い

感」が半端ないです。はりきって図鑑で調べ始めるもすぐに他を案内するよう言われ、

自らなすすべもなく、「この前もあそこでやってもらったの。もういいわ。」と目の前

で帰られた時の虚しさと言ったらありませんでした。。

 

要するに必要資格に「司書」と書いてはあっても、仕事内容にその資格を活かす気はさ

らさらないのだな、とわかりました。配架や物流なんて別に司書資格なくてもできます

からね。実際なしでこれまでさんざんやってきましたし。ただ必要資格に司書と書くの

は、職員全体の「司書率」を上げて恰好をつけるためだけみたいです。 

わかってはいたけど、応募作文であれだけ理想を書かせておいて現実との乖離を目にす

るとほんとにむなしい。。。

 

司書がプロとして階級が成立しているアメリカとは程遠いわ。。日本。。

 

結局私の日常的に図書館全体で大中小がっつりレファレンスを受けたい、という願いを

かなえるには、「臨時職員に貸出返却配架や簡単なレファレンスなど、かなり幅広い仕

事を任せている」もしくは「貸出返却予約資料の受け渡しは自動でセルフでやってもら

っている」ところでしかかなわないのかも、ということに思い至ったことが、今回の新

たな発見です。

 

次回応募するかわかりませんが、もしそうなったらこの点は要チェックだと思いまし

た。

 

以上、最近感じたことでした。

 

 

 

 

退職しました。

こんばんは。

予定通り職場を先月末で退職しましたので、今日は憧れの退職エントリー現在の心境な

どを綴ってみたいと思います。

 

前回のエントリーでも書きましたが、退職理由は「忙しくて体力が持たなかったから」

です。

辞める前に怪我で2か月間休職しており、怪我の他にもいろいろと心身に症状が出てき

ておりました。(毎朝背中や腰や腕など体のどこかが痛くなる、頭痛、吐き気、電磁波

アレルギーでPC、スマホ、電話使用で手や背中が痛くなるなど)

 

休職しているうちにそれらの症状は治まり、現在は怪我の後遺症?以外はほぼなくなっ

ています。

また、毎日あれほどしんどかった身体が、今はうそのように楽になっています。

 

これらは大変喜ばしいことですが、辞める際に職場の同僚嘱託のみなさんからいただい

た色紙を眺めていると、「もっと一緒にお仕事したかった」「もっとお話ししたかっ

た」「新担当で一緒に仕事するのを楽しみにしていた」などと書いてあることが多く、

それは私も同じなので、「惜しいことをした気分」がこみあげてくるのがどうにも止め

られないのが現在の困ったことです。。。

 

かといって元のシフトに戻れるかというと、戻れないのは明白なので、辞めたことに

後悔はありませんが、辞める前に「週2から復帰できないか」とか「体調が完全に治る

までは様子見をしながら週3勤務にしてもらえないか」などといったん交渉してみても

良かったのではないか、と思ったりはしています。

 

事前にもそれは考えてはいたのですが、もし新たに制度を作って週2勤務をやってもら

っても続かないかもしれない、続く保証はできないと思ったので、結局提案はせずじま

いでした。

ただ、こういう小さな働きかけの積み重ねが社会や組織を動かしていくということもあ

ったかもしれないと思うと、やってみる価値はありそうでした。

 

しかし、辞めると伝えた際、会社側から、「休職期間はまだあるのだし、もっと休んで

から考えても良いのではないか」と引きとめられたのを振り切って辞めると決意した時

には、もう会社のいろいろな仕打ちに耐えられなくなっていたので、やはり仕方ありま

せん。なにより怪我で休職中に、欠勤分や社会保険料として給料1か月分に相当する大

金を振り込めと言われたことが、一番退職の決意を後押ししました。

 

復帰したらまた地獄のシフトとシフト調整地獄が待っている、というのも、とても復帰

する気になれなかった原因のひとつです。

図書館という施設で、早い者勝ちの弱肉強食理論がまかり通っていることが、どうして

も私には受け入れられませんでした。

 

慣れというのは恐ろしいもので、どんなに信じられないような事態でも、慣れてしまう

と受け入れて過ごせるようになってしまいます。DV被害者のように。。

感覚を鈍らせるのは人間の生存のための適応なのですが、これに適応してしまうと図書

館で働くことにおいての大事な何かが失われる気がしました。

 

利用者から見ると色々整ってはいたのですが、あちらこちらにそういう事態が散見さ

れる職場でもあったので、「慣れたくない」と思うことは多々ありました。

しかし日々分単位のシフトに組み込まれて忙しく働いていると、どうしてもそう思い通

りにはいかないもので、気が付くと、いやだと思っている対応を自分がしてしまってい

たりもしました。。

 

そういうことにもほとほと疲れていたので、やはり今はこれでよかったと思います。

復帰したとしたらまた仕事を乗り切るだけで精一杯の日々になるのは目に見えていまし

たし。そうなると仕事しながら職場に交渉や抗議するような気力・体力は残っていませ

んし。

 

というか、そう思うためにも、これからまた進んでいくしかない、という心境です。

 

図書館を辞めてしまったことで図書館の実務経験をする機会は失われてしまいました

が、代わりに時間はできたので、この機会にずっと疑問に思っていたことなどをじっく

り調べてみようと思います。

 

いろいろ分かったことなどはまたここで書きたいと思います。

 

仕事に関しては全く無収入になるのは心もとないので、なんとかしたいところですが、

現在は校正の体験講座に申し込みしたくらいで、まだ何も具体的には決まっていませ

ん。結婚しているので現在は夫の収入で暮らしています。ありがたや、夫。。

 

明日になったら市役所に行って国民健康保険証を申請し、入手次第医者に行き、傷病手

当の申請書を書いてもらって書類をそろえ、傷病手当を申請する予定です。

(保険証は週末になる前に返してしまったので日曜日の現在、無保険状態。。。)

1か月後には傷病手当がもらえる予定なので、しばらくはそれでしのぐことになるか

と思います。いったん就職してしまうと手当が打ち切られてしまい、症状が再発したと

しても手当は出ないらしいので、次の仕事復帰は注意深く決めたいと思います。

(ちなみに給与の3分の2がもらえます)

うかつに復帰してぶり返したりしたら今度こそ保証はありませんので。。

(退職日にあいさつ回りで出勤すると働けるとみなされて傷病手当が出ないことと言

 い、日本の福祉は本当に意味不明な落とし穴だらけです)

(しかも会社も市も保険協会も誰もそんなこと教えてくれません)

(ネットで知り、保険協会に電話して確かめて初めて教えてくれました)

(あいさつできるからって働けるとは限らないじゃないですか、この理論、本当に

 変。屁理屈つけて福祉の出費をできるだけ削りたいからとしか思えません。)

 

あと会社を辞めたらぜひしてみたいことは、心身をいやすための保養旅行、「リトリー

ト旅行」や「湯治」ですが、これもまだ具体的には決まっていません。。。

是非実現させたいと思います。

実現したらまた書きたいと思います。

 

それでは今日はこのへんで。

 

 

休職からあと10日で退職の現状と、図書館で働くことがいやになった話

こんにちは。

お久しぶりです。かわにんです。

 

なかなか更新できないまま、初めて嘱託として就職した今の館を、あと10日で退職する

ことになっています。

今日はなぜこのようなことになったのか、その理由と、現在の心境について書いてみ

たいと思います。

 

元ブログの「司書講習への道」はおかげさまでコンスタントに見ていただいているよう

で、司書資格に興味のある方は相変わらず多いのだな~と思っています。

 

と同時に、図書館に司書としての就職を考えている人もやはり結構いるのだろうな、と

思ったので、その方達にあるひとつの現状としてお伝えできれば、と思いました。

 

さて、地元の公共図書館で臨時職員として働いているうちに司書になろうと思ってか

ら、司書講習に通って司書資格を取ったり、試験対策として図書館を見に行ったり、自

治体を掛け持ちして嘱託の試験を受けたり、遊びも我慢してかなりの労力と時間を図書

館への就職のために割いてきました。

 

そしてやっと昨年念願かなって10倍以上の倍率を潜り抜けて合格を手にし、嘱託司書と

して楽しく働けていたにも関わらず、なぜ1年半で辞めようと思うに至ったのか、と言

えば。。

 

「休みが少なく体力的にきつかった」

 

この一言に尽きます。

 

詳しくは前回のブログ(休職~退職へ)に書きましたが、とにかく体力的にきつかっ

た。

もちろん仕事をしていれば色々とあります。

利用者さんに怒鳴られることもあるし、担当のミーティングがうまくいかなかったり、

内部の人間関係でごたごたしたり、図書館のルールに疑問を感じたり、会社のやり方に

納得いかなかったり。。

 

しかし、全ては休息時間がじゅうぶんに与えられていれば、なんとかなったことだった

ともと思います。

その間に休んで疲れをとって考えを整理して、気分転換してまた新たな気持ちでがんば

ろう、というふうにもなれるし、改善案を提案しつつ、地道にがんばろうと思うことも

できたと思います。

 

でも、ここは激務のわりに休みが少なすぎました。。。。

 

前にいた館が週2,3日程度の出勤だったので、それとのギャップが激しかったのもあり

ますが、祝日なしの4週8休制、4連勤5連勤普通というのは、たまの1日しかない休日は

休みと家事で終わってしまい、他のことはなにもできませんでした。

 

せっかくの休みも頭の中がうまく切り替わらず、気が付けばずっとぐるぐる仕事のこと

を考えている、ということもざら。

 

これでは休息になりません。肉体的な疲れが取れないまま仕事に行くこともしばしば。

 

また、病院に行くとなると、それだけで貴重な休みが丸1日つぶれてしまいます。

 

人それぞれ体力も体質も違いますから、もちろん全然平気な方もいます。

休みをうまくやりくりして1泊で近場の温泉に行ったりと、うまくリフレッシュし

ている人もいました。

 

しかし私には無理でした。

 

そしてしょっちゅう体調も崩していました。

 

他にも常に体調崩す人は沢山いて、それが当たり前みたいな感じでした。

 

比較的新しい、ちょっと珍しい形の図書館で、以前の館とは来館者数がケタ違いだった

ので、休館日明けなど他の図書館ではおそらく見られないだろうというおびただしい数

の返却本や予約本の処理に少ない人数で追われることもあり、文字通りへとへとになる

まで働くことがざらにありました。

 

何度も言いますが、それでも休みさえきちんと確保されていれば、なんとか乗り越えら

れたのではないかと思います。

 

仕事そのものは充実しており、楽しかったからです。やってみたい仕事もまだ沢山あり

ましたし。

 

しかし、休みはあまりに少なすぎました。

入って以来、いつも体力的にどうにかきつくないようにしようとシフト調整に頭を悩ま

せ、残りの有休を計算してはため息をつく日々でした。

 

今年度の有休が4月に出て、1か月後に病気であっという間に使い切ってからは、病休で

も欠勤扱いとなるので、そのぶんが翌月の給料から引かれます。(欠勤が増えると契約

更新にも響きます)

 

最後の半年くらいは毎朝「行きたくない」と言いつつ身体に鞭打って出勤していまし

た。

こんな日々にもほとほと嫌気がさしていました。

 

そんな折、1年半無理をしてきたのがたたって怪我をし、最終的には、行こうとすると

体のあちこちに拒否反応が出るようになりました。

 

そこでやっと休職することになりましたが、ここで初めて自分の体調や体質、会社の勤

務体制やこれからについてゆっくりと考えた末(それまではそんなことを考える暇もあ

りませんでした)、もうここでこれ以上働くのは無理だ、という結論に至ったというわ

けです。

 

せっかく楽しくなってきた仕事を手放すのはもったいない、という思いは正直今でもあ

ります。

今ならまだやり直せるかも、と思うこともしばしば。

 

そのたびに復帰したときのシフトを眺めるのですが、毎回やはり無理だという結論しか

出てきません。

現在は3日に1度くらいそれをやっているという妙な状況です(笑)

 

 

 次に、実は最近、そもそも図書館で働くこと自体がいやになった話をしたいと思いま

す。理由としては二つあります。

 

一つ目はこちら。

 

司書を目指す人ならご存知かとは思いますが、図書館の正規職というのはとても少な

く、大抵は年齢制限があります。大体30歳くらいまです。そして公共図書館なら自治

職員の試験を受けなければなりません。

 

嘱託や臨時職員、アルバイトならありますが、待遇はどれも似たり寄ったりでそんなに

良くはないです。ましなところであれば、週4勤務の嘱託で一人暮らしがギリ可能程度

の報酬です。アルバイトだと週5フルタイムでもかなり厳しいです。ちなみに東京の話

です。(地方は生活コストが低いのでこの限りではないかもですが、経験ないのでよく

わかりません)

 

昇給があるところはまれで、固定給の1年契約が多いです。

 

ボーナスも退職金もないところがほとんどです。

 

大体において、図書館の仕事というのは正規職以外は満足な待遇というものはなく、

仕事そのもののやりがいだけでもっているようなものです。

従って頑張ったらそれなりの報酬をくれることを期待している人には向きません。

家族を養わなければいけないような人にも向きません。

男性でも嘱託として働いている人はいることはいますが、独身か共働きが多いです。

結婚して奥さんや子供を養うのはかなり厳しいと言えます。

 

図書館の仕事、司書の仕事が楽しいから給料少なくても満足、と思える人、またはその

状況が許される人(独身か既婚女性)が多くいるから成り立っているのが図書館です。

いってみれば超「やりがい搾取」の職場です。(待遇に不満を持ちながら働いている人

ももちろんいます)

 

「図書館司書の仕事をいくら頑張っても報酬が上がることはなく、生活はずっとぎりぎ

りのままである。」

 

このことはだいぶ前から分かってはいましたが、今更ながらこれがほとほといやになっ

た、というのがあります。

 

体力的にぎりぎりの状態で、ずっと無理をしていたからかもしれませんが、ここまでし

て「努力が報酬という形で報われない状態」にずっと身を置くことで、失われる何かが

あるように感じました。自尊心とか正当な自己評価といったようなもの。

 

あとは現実生きていくのにもっと切実に必要なものとして、若さや体力、知力といった

「資源」です。正規の司書を目指して努力するのならともかく、私の年齢では既にほと

んど募集はなく、嘱託として定年まで働いても一生自立するのも心もとない給料しかく

れない図書館業界。この状況がいつ改善するともわからず(保育や介護の方が切羽詰ま

っていますからそちらを優先に対策がされ、図書館は後回しにされる可能性大というか

されている)これ以上このまま嘱託として働いていても、先がないと感じました。

 

(ちなみに現在とある転職サービスに登録していますが、そこでの診断だと私の市場価

 値は現在の2.5倍となっています)(にわかには信じられません、というか現状、本

 当なのかしら?と思っています)

 

アメリカでは司書は大学院修士を出ていることが必須で、司書の仕事は専門職として認

識され、4段階くらいの階級に分かれていて、一番上になるとレファレンス(専門的な

資料探し)などの知的専門的な労働しかやらず報酬も高いとか。

(下っ端は本を棚に戻す仕事(配架)やリクエスト処理などの事務をメインにやりま す)

出典:【司書補佐】アメリカの市立図書館における「司書補佐」のキャリア・レポート | Kiminiオンライン英会話ブログ

 

対して日本では司書の階級はせいぜい司書資格あり、なしの2種類くらいしかありませ

ん。どちらにしてもほとんどは非正規の弱い立場におかれ、給料は1人暮らしも厳しい

ほど低く抑えられています。

 

また司書でも配架や予約本処理などの肉体労働、リクエスト処理、相互貸借(所有して

いない資料をよその自治体から借りて提供する)などの事務作業もやります。

というかほとんどこういった事務作業や肉体労働がメインなので、契約書には職種は

「事務」と書かれています。(自治体によっては、カウンターでの貸出、返却、配架は

臨時職員やアルバイトのみがやるところもあります)

 

こうした事実を考えてみるほどに、自分自身の今の報酬は果たして市場価値として適正

なのだろうか、おそらく適正ではないだろうけど、例えばアメリカならば、いくらぐら

いもらえるレベルなのかという疑問が湧いてきました。

 

そのために米国に働きに行こう、とはまだ思えませんが、視察に行きたいくらいは思っ

ています。

 

「図書館業界の低給料」これがいやになったことその1です。

 

次はいやになったことその2です。

 

図書館で働いている人なら認識している人が多いと思いますが、嘱託の上には大抵正規

職員がいて、大事なことは彼らが決めます。私たちが何か疑問に思ったり改善したいこ

とがあって提案したりしたとしても、すぐに反映されることはほとんどありません。

(自治体によっては嘱託にかなり広い範囲の仕事を任せているところもあり、そういうと

ころはこの限りではないかもしれません)

 

ここに構造的な問題があります。

 

公共図書館の職員は自治体の職員で、たいていが異動で図書館に来るので、司書の専門

的な知識や資格を持った人がほとんどいません。

また失礼ながら図書館の仕事にそれほどの情熱を持っているとも言えません。

たまたま資格を持っている人がいたとしても、図書館を希望しているわけではなかった

りします。

 

すると当然、温度差が生まれます。

 

例えば利用者さんから探してほしいというリクエストを受けた資料を詳しく探していこ

うとしても、とある自治体の臨時職員の身分では嘱託か職員に頼むしかなく、職員に頼

むと断られたりします。彼らは忙しいので、なるべく手間を省こうとしがちです。決め

られた時間で膨大な仕事量をこなさなければならないので、仕方ない面もあるとは思い

ますが、こちらとしては残念な気持ちになります。(司書職である嘱託さんのほうが時

間と情熱がありますから頼むとやってもらえやすいです。)

 

自分が嘱託なら資料は自ら探していけますが、館内の規則などを決めるのは職員なの

で、前のエントリーで書いたような閲覧席の問題など気になることがあっても、できる

ことは提案ぐらいしかなく、実際に動いて改善につなげることは出来ません。

 

図書館で購入する本を決める選書も職員しかできないところが多いです。

 

正規職員である、という理由だけで、昨日までは全く別の部署にいた図書館にも本にも

興味のないような人が選書をしているわけです。。。公共図書館にはそういう視点も必

要かと思いますので、別にこれがすべていけないと言っているわけではありませんが、

それについてまず文句を言われるのはカウンターに出ている我々で、その我々には永遠

に選書をするチャンスは回ってきません。(中には嘱託が選書できる自治体もありま

す)

できることは「こういう理由でこの本を買ってほしいのですが」と職員さんにお願いす

ることぐらい。

こういう状況はほかのケースでも多々あります。

直接手をくだせない事項について、利用者さんから延々と文句を言われる日々。。

たいていはそのたびに上に報告と意見書をあげるのですが、一向に改善はされません。

選書が悪いという文句はさすがに上にはなかなか言いづらいですし。。。

他の皆もおそらくそうなので、ますます改善がされないわけです。

権限のない嘱託やアルバイトとして働く限り、ほぼ永遠にこの状態が続くのです。

この状況にもほとほと嫌気がさした、というのが図書館で非正規として10年働いてきた

現在の私の正直な感想です。

 

 それでも職員さんはその時それぞれに割り振られた仕事を、できる範囲で一生懸命して

くださり、中には司書資格を通信で自力で取られる方もいるのですが、いかんせんすぐ

に異動してしまいます。自治体の人事もこういったことを少しは考慮して、司書資格を

取った人は図書館に少しでも長くいられるような配置を考えてくれると良いのですが、

残念ながらそういった配慮はないようです。というかむしろ「市役所内で使えないと認

定された人」が左遷的に回されてきたり、あと1年で退職といったような人が館長とし

て異動してきたりというのが、自治体における図書館の位置づけのようです。本当に残

念なことですが。。。(司書を職員採用しているところは違うかもです)

結局、長年働いていて事情を熟知した人、というのがいない状況が続きがち。こうなる

となかなか根本的な改革まではいきません。

 

嘱託から自治体の正規職員になれるルートでもあればよいのですが、現代日本にそんな

ものはありません。今現在の勤めているところには実は委託先の正規職員になれるル

ートがあるのですが、正規になったらなったで今度は組織内の別の部署に異動したり、

はたまた全然違う業種に転職して辞めていったりするので、あんまり変わらないなとい

うのと、まだまだ改善には程遠い感触しか抱けませんでした。(それでも今の職場は前

の職場と比べるとだいぶ先進的なほうです。)ちなみに私は考えているうちに体調を崩

したのと、見ていて物凄く忙しそうで残業も多めだったので、たぶん私には無理だろう

な、、と思い、応募するには至っていません。

 

つまりこの職員(=異動する正規)が一番上に君臨している限り、図書館というのは構

造的に改革がなされにくいのです。

しかもこの構造的な問題は、もう40年も前から問題にされているような出来事なので、

今すぐに変わるとも思えません。

 

こういったことを日々感じながら体力をすり減らして仕事をする中で、それでも図書館

員として今後もやっていくのかどうかを再び考え直してしまった、という面がありま

す。

公共図書館の職員配置問題」これがいやになったことその2です。

 

 

以前明治大学リバティアカデミーの「検索達人養成講座」(現在はやっていません)で

一緒になった若い女子は、司書の資格は持っているけれども、司書の給料では生活出来

ないので、目指すのはやめたと言っていました。

 

こういう考えかたもありだと思います。

 

私の場合はそれでも図書館の仕事が楽しく、向いてもいると思っているので、現在はま

だ全くやめようとは思っていません。長年身に着けてきたスキルも多少はありますし。

結婚しているので、辞めたからといって今すぐ生活に困るわけでもありませんし。 

 

しかし独身の方が、これを体力ぎりぎりまで消費しつつ唯一の仕事として続けるのは、

あまりに危険ではないかと思っております。

 

嘱託は1年契約のところが多く、何かあれば真っ先に首を切られる存在でもあります。

正規に比べて保障も少なく、休める日数も少なく設定されています。

従って体力的に余裕があればよいですが、余力がないのに無理して続けると、最悪の場

合、再起不能なまでに体調を崩す可能性があります。

 

嘱託やパートの司書職は、基本的には仕事の成果ではなく、出勤した時間で給料をいた

だくわけなので、体調崩して出勤できなくなれば欠勤日数に応じて即首を切られます。

 

そうなると次の仕事もままならないまま無職になることになります。

 

健康であればまだよいですが、うつになったり大病したりすると、立ち直るのに非常に

時間がかかります。また、臓器でも壊したりすれば一生響きます。

日本の社会保障は心もとないので、特に若い皆さんにはこういった事態に陥ることだけ

は絶対に避けてほしいです。

 

 

最後に、それでも図書館で働きたいという方に、現在の私の考えている仕事計画をお話

しします。

 

とは言っても現在の私に図書館の仕事以外に自信をもってできる仕事というのもなく、

それなりに年月とスキルを重ねてしまったのと、やはり楽しいし働きたいと思うのが本

心でもあるので、自分なりにベストな方策について考えてみました。

 

もともと週5の勤めがきつく、週4で働けるから司書を目指したという側面もあるの

で、週4勤務あるいはそれ以下の勤務形態で、別の手段と組み合わせて働くのがベスト

ではないかと思っています。 

 

この働き方で正規職員は望めませんので、業務形態は嘱託かアルバイトという形になり

ますが、幸い(?)日本にはこうした職種がたくさんありますので、週4勤務以下で図

書館で働く、という希望はかなえられます。

勤務先を選べば、選書もでき、なんならボーナスももらえます。 (しかし一人暮らしは

厳しかったりする)

 

そこに別の手段をプラスするわけです。

 

別の手段と言いますのは、例えば校正だったりライティングだったりといった、ちょっ

と専門的な技術を必要とする時給の高い仕事という意味です。

図書館司書も本来は専門的な技術を必要とする仕事のはずですが、残念ながら現在日本

では時給はかなり低めです。なので今現在、技術をもっと報酬として評価してくれる

分野の仕事をかけ持つのが良いのではないかと考えた次第です。

 

もちろん、ハンドメイド作品をminneなどのサイトで販売するなど、自営でなにかする

のでもOKです。

その際は、自分が得意なこと、好きなことを選ぶとより良いです。

お金のためだけに好きでもない仕事をいやいややる、となるとモチベーションが続きま

せん。得意なことや、好きなこと、やってみたかったことなどに挑戦していくと、世界

が広がって経験も積め、一石二鳥だと思います。そのうちに才能が発揮されて、遊んで

いる感覚で稼げている、なんてことになるかもしれません。

 

図書館アルバイトをいくら増やしても得られる報酬はたかが知れていますので、最低で

も自分ひとりが自立できる額は稼ぎ、さらに余暇もきっちり取りたいと思ったら、図書

館の時給仕事を増やすのではなく、それ以外の高報酬が見込める仕事で、報酬そのもの

を高めていく努力をする選択がベストなのではないかと、今のところは思う次第です。

 

現在は世の中の流れ的に副業も認められてきていますし、そもそも嘱託は副業OKのと

ころが多いようです。この流れにのっていくのがベストかなと思います。

 

リスク回避のためには、もう一つの職業は図書館以外が良いと思います。

 

できれば同時くらいに、そちらの方の準備もやっていった方が良いと思います。

 

図書館の仕事を目指す皆さんに、なんらかの参考になれば幸いです。

 

それでは今日はこのへんで。

 

 

 

休職~退職へ。

こんにちは。

全然更新できていなかったこちらのブログですが、最近動きがあったのでご報告です。

実は怪我のため現在休職中です。そしてこのまま退職する予定です。

すでに職場と話もつき、退職願も提出しています。

 

ここに至るまでにはいろいろとありました。

退職に至った原因はとても一言では言い表せないのですが、むりやり一言で要約してみ

ると、

 

「休みが少なすぎて体力回復できず、疲労がたまりすぎた」

 

ということになります。

 

だいぶ前から、というか正直に言えば入った時から、体力的にはきついなと思っていま

した。

勤務形態は、

・週5フルタイムの4週8休シフト制(祝日の振替はなし)

・基本は土日両方出勤で土日祝休みは月に1日か2日

・早番遅番の交代制勤務で、勤務開始時刻の差は約6時間

・基本は週5のシフト制だが、週1の休館日以外に決まった公休日はなく、シフトの都合

 によっては10日間のうちに休みが1日しかない、ということもありうる(5連勤1日休

 み4連勤とか)

というものでした。

事前の休み希望は一切出せず、仮シフトが発表されてから各自が個人個人で交渉をしあ

って交代してもらったりして調整をする、という感じでした。

きついからここは休みたいなと思っても、うまく公休日を交換してくれそうな人がみつ

からない場合は(こちらの方が多い)自分の有休休暇を使うような感じでした。

シフト調整は早い者勝ちで、その日には1人しか休めなかったりすると1人がマスターシ

フトに書きこめば他の人はもう休めません。

また、そもそも人数が足りなくて誰も休めない日も多かったです。

毎月のこのシフト調整が本当に嫌で、ストレスでした。

 

有休休暇には限りがあり、初年度は月に毎月1日か2日ずつ増えていって最大10日

間のため、毎月1日ずつ休んでいくと足りなくなります。

なので辛くても半休を使ったりしつつ無理して出勤するしかありませんでした。

 

当然体調を崩すことも多く、いつも有休はぎりぎりでした。

 

夏休みは2日間。次年度は3日間になりましたが圧倒的に少ない。

それでもどうにかシフト調整して4日間くらいは休んで温泉に行ったりしていました

が、体調回復には全然足りませんでした。

 

なぜ事前休み希望が全く出せないのか、なぜきついシフトの調整を自分の有休休暇で行

わなければいけないのか、なぜ病休がなく有休を消費していかなければならないのか、

なぜその結果欠勤すると更新に響くとまで言われなければならないのか、など疑問に思

うことは多々ありました。

 

しかし仕事内容が楽しく、初めて経験することも多かったため、今は図書館の仕事を身

に着けるための修行の場だからと思っていました。以前から興味のあった、通常の図書

館では経験できないような仕事をやらせてもらえたということも大きかったです。

 

そんなこんなで身体的にはかなり前からきつく、辞めたい辞めたいと思いながらも、ず

るずると無理して出勤することを繰り返していたある朝、起きると背中に激痛が走りま

した。

ちょっと動くだけで痛く、とても仕事はできないような状態だったので、急遽近所の整

体院に行ったところ、そこでの施術により背骨を負傷し、しばらく欠勤や出勤を繰り返

していましたが、ちょっと良くなってもすぐにぶり返すため、結局長期に渡って本格的

に休まざるをえない事態となりました。

 

1年くらい、毎朝、家人に「行きたくない」と言っては出勤するということを繰り返し

ていましたが、最後の方は朝いやいや支度して朝食を食べながら職場に行くことを考え

ただけで、背骨、背中、腕、肩、腰、など体のあらゆるところが一斉に痛みだし、吐き

気がする事態となっていました。

それを見ていた家人いわく、「細胞が行くことを拒否している」。

言いえて妙。

 

それまでは頑張れ、と言って励ましていた家人もとうとうここへきて「やめな」と言う

に至りました。

 

しかしいきなりやめるのはもったいないという思いもあり、病院の先生に相談したら

「2,3か月休職してみれば?」と言われたこともあり、

まずは1か月休職してみることにしました。

 

休職中、まずはいろいろ本を読んだり病院に行って相談したりして、自分の体調や体質

も考えた結果、3か月の休職期間をフルに使って回復したとしてもまた同じような事態

に陥ることが予想され、ほとほとこの勤務システムに嫌気がさしていたというのもあ

り、復帰しても1か月勤務して残りの仕事をやり遂げたら退職しようと思うに至りまし

た。

もしうまい具合に続いたとしても12月いっぱいが限度かな~などと思っていました。

 

そしてもうあと何日かで1か月が経つというある日、職場から電話がありました。

いわく「給与が当月払いなので、今月の給与はないが、先月の欠勤分と、社会保険料

住民税分がマイナスになっている。しめて17万円ちょっとを来月振り込むように。」と

のこと。

 

これで私の頭の中で何かがぷっちーーん!!と切れました。

 

その場でなにか言うことはなかったものの、電話を切った後も釈然としないことこの上

ない。

私は病気でとっくに今年度分の有休を使い切っているので、欠勤分が引かれていること

は知っていました。

先月の分も引かれるんじゃないかな~どうするのだろう?ぐらいは思っていました。

しかし社会保険料が翌月から引かれるとか、2週間弱の欠勤分を合わせるとこんな大金

になるなんて知らなかった。休職するとき事前にお知らせも一切なかった。

 

ただでさえ病院通いで出費が増えているのに、さらに連続7日間休みごと、休職申請す

るたびごとに診断書を出せと言われるので1通4000円もする診断書をもう3通も出してい

る。

この先また1か月延長するとなるともう1通出すことになる。しめて1万6000円なり。

休むのにも大金がかかる。ただでは休めないところ、それがこの職場。

ようは常に健康で元気に働ける者しかいらないのだな、ぎりぎりまで働けるだけ働かせ

て、働けなくなったらポイ、そういうシステム。

そういうことをいやというほど思い知らされました。

 

体調崩す原因は人数足りなくて休みたいところで休めなかったせいもあるのに、そうい

う配慮、謝罪の言葉も一切なく、病休もなく、欠勤したらした分だけ引くというこの機

械的な対応。納得いきません。

働いていない分を返せということなのでしょうが、じゃあ4人必要なところを3人で乗り

切った日が何日もあったことはどうなるのでしょう?

いろんな人が体調を崩してかわるがわる休むし、辞めるし異動するしで人員補充が追い

付かず、最低人数を割った人数で勤務をした日は何日もあります。

累計したら何人ぶんも働いていることになるのではないでしょうか?

 

事務の方は傷病手当の存在も教えてはくれましたが、手続きの順番をきくと17万円の振

り込みが先だと言います。給料がないので貯金を崩していたせいもあり、貯金はたいて

も足りないのじゃないか?という額です。1人暮らしだったら完全にアウトだったでし

ょう。

 

これで堪忍袋の緒が切れました。もうついていけないと思いました。

仕事内容は楽しいのですが、とにかくこういった制度・運営面での疑問を感じることが

多々ありありました。 

1か月経っても症状がそんなに改善しなかったこともあって、復帰を考えることはや

め、このまま翌月も休職してそのまま退職することにしました。

 

会社の規定では30日前までに退職の意思を伝えることになっていたので、翌日に早速電

話して休職延長と退職の意向を伝えました。

 

その場では意向を承ってもらえ、あとで別の方から電話がかかってきて「もっと休職し

てから考えてはどうか」との慰留を受けましたが、丁重にお断りしました。

 

担当の仕事を途中で放り出す形になったので、各チームのメンバーに迷惑をかけてしま

ったことは心苦しかったですが、正直電話を切ったあとはこれまでにないくらい気持ち

が軽く、楽になりました。どうしてもっと早くこうしなかったのか、もっと早く決断す

るべきだったと思いました。

 

勤務シフトのこと以外にも、刑務所の監視員を連想させる館内見回りや、15分刻みで

予定が決められている1日のシフトなど、ストレスとなっていることは多かったのだと

悟りました。

 

おかげさまで今は休職2か月目に入りましたが、身体はものすごく楽になっています。

以前やりたくてもできなかった料理や読書、昼寝などをしつつ、久々に心のゆとりを感

じながらゆっくり過ごしています。

 

今後の計画はまだはっきりはしていませんが、せっかく10年かけて身に着けた図書館の

知識は無理のない形で活かしつつ社会に還元していきたいです。

また、気になっていたほかの活動もできたらいいなと思っています。

ブログで収入を得ることや、以前から興味のあったアロマテラピーや食養について学ん

だりすることにもチャレンジしたいです。

今回のことがあって整体やマッサージにも興味が出てきましたし、いつか論文を書きた

いという夢も捨ててはいません。

またちょっと興味のある手芸などもやってみたいと思っております。編み物とかアクセ

サリー作りとか。。

とりとめもなくなりましたが、現状そんな感じです。

 

ちなみに現在、かがんで負荷のかかる作業がつらいので配架作業は出来ず、修理も下を

のぞきこむため不可、パソコンやマウスを触っていると手が痛くなるため(電磁波過敏

症になりました)パソコン操作が沢山ある仕事も不可、という状況です。

 

従って週5とか週4の普通の図書館勤務は難しいと感じております。

週2~週3のアルバイトとかならいけるかもしれませんが。。。

 

しかしせっかく身に着けた経験や知識ですので、負荷のかからない方法で図書館活動

には関わっていけたらなと思っております。

それプラスなんらかの形で生活の糧を得る方法を試行錯誤していきたいと思っており

ます。

と同時にこの1年半は司書としてのスキルを身に着けるために、遊びや友達付き合いな

ども犠牲にして頑張ったけれども、こんな思いもかけない形で最後を迎えることになっ

たので、ちょっと考え方を修正しました。

これからは趣味や自分が楽しめることにももっと重点を置いて、人生を楽しむことを意

識しつつ、日々の生活を大切にして、身体は無理せずもっとこころ豊かに暮らしていこ

うと思いました。 

 

非正規の図書館員(司書)の待遇がもっと改善されることと、現在の職場でちょくちょ

く体調を崩しつついまも働き続けている沢山の仲間が、私の二の舞やもっとひどいこと

にならないことを祈るばかりです。

 

取り急ぎご報告まで。

 

それではまた。